2015年12月21日月曜日

試写記録:Kern-Paillard Switar 50mm F1.4 (c-mount) type RX






Kern-Paillard Switar 50mm F1.4 RX (c-mount)

重量(実測) 140g,最短撮影距離 0.8m,  cマウント, フィルター径 39.5~40mm辺り, 絞り 1.4 - 22, 絞り羽 12枚, イメージフォーマット 16mmシネ, 包括イメージサークルはAPS-Cも可, type RXは収差設計がプリズムコンバージョン








撮影機材
Olympus Pen E-PL6, Cマウント-Penアダプター (muk selectオリジナル), 純正メタルフード
F1.4(開放), Pen E-PL6(AWB): 開放では背後のボケを大量のコマフレアが覆い綿のようにソフトである。ピント部にもコマがみられるが解像力はそこそこあり、線の細い繊細な描写となっている。緑の部分に注目してほしい。ジックリ見るとわかるが、コマがなければザワザワと硬いボケ味になっていただろう
F2.8(開放), Pen E-PL6(AWB): 数段絞ればコマは収まりピント部はシャープでヌケの良い描写になる。絞ってしまえばボケは穏やかなのでコマの助けは無用

F1.4(開放), Pen E-PL6(AWB): もういっちょ開放。ブワーッとコマフレアに覆われボケ味は柔らかい。右の柱をみるとわかるが、かなり大きな糸巻き状の歪曲収差が出ている






F1.4(開放), Pen E-PL6(AWB): 点光源の形がクラゲ状に大きく変形しており、比較的大きなコマ収差が発生していることが確認できる。比較のためF2.8まで絞った作例をこちらに示す





F2.8, Pen E-PL6(AWB): 逆光に弱く、この通り盛大なハレーション(ベーリング・グレア)に見舞われる事もある。しっとり感を出せるレンズだ

F2.8, Pen E-PL6(AWB): 少し絞るとコントラストは向上しヌケもよい。参考までに開放でのショットをこちらに示す。

F2.8, Pen E-PL6(AWB): やはり写真の隅の方では糸巻き状の歪曲収差が目立ち、左隅の直線部分が反り返っている。デジタルカメラによる撮影では本来のフィルム撮影では目立たなかった色ズレもみられジーンズの輪郭部の辺りがうっすらと色づいているのがわかる。ボレックスのプリズム通せばこうした残存収差は消えると考えられる